リーダーやエグゼクティブと話すとき、
必ずと言っていいほど出てくるテーマがあります。
優秀な人材をどう確保するか。
そして、どう留まってもらうか。
その課題に対して
多くの企業がいまだに「研修」に大きな予算を投じています。
その判断が
残念ながら問題の解決から遠ざかっているケースを多く見てきました。—
なぜ研修だけでは機能しなくなっているのか
研修そのものが悪いわけではありません。
問題は、研修が前提としている世界が変わってしまったことです。
かつての研修は「正解を教えること」でした。
業務の手順、コミュニケーションの型、マネジメントのフレームワーク
これらを一定のフォーマットで伝えることに意味がありました。
しかしAIが多くの処理を担うようになった今、
「正解を知っていること」の価値は急速に下がっています。
ATD(米国人材開発協会)の調査によれば、
研修で得た知識の多くは実務に戻った後に定着しないことが示されており、
行動変容が起きない学習への投資は、ROIが極めて低くなります。
AI時代に生き残れる人材に必要なもの
WEF(世界経済フォーラム)の「Future of Jobs Report」は
AIが普及する時代に特に価値が高まるスキルとして、以下を挙げています。
– 批判的思考と複雑な問題解決
– 創造性と独創性
– 感情知性と共感力
– 協調性とチームへの貢献
– 自律性と内発的動機
これらはすべて、マニュアルで教えられるものではありません。
外から「インストール」できるものではなく、その人の内側から引き出されるものです。
自律的・創造的・協調的・熱狂的に動ける人材は、
「育てる」ものではなく、「育つ環境を整える」ことで生まれます。
「人を育てる」から「方向性と採用を設計する」へ
「人を育てる」という発想自体が変化しつつあります。
これからの企業に問われるのは、
自社がどの方向に進み、何に注力するのかを明確にした上で
その方向性に共鳴できる人を採用し、その人が自律的に動けるための投資をすることです。
方向性が曖昧なまま研修を行っても
何に向けて成長すればいいのかが伝わりません。
MCKinsey Global Instituteの報告によれば、
AIによる自動化が進む中で最も代替されにくいのは「意味と文脈を判断できる人間」
であるとされています。
その判断力は、組織の方向性が見えているときにしか発揮されません。
なぜコーチングが有効な投資先になるのか
ICF(国際コーチング連盟)の調査では、
コーチングを受けた組織において、
仕事のパフォーマンス向上・コミュニケーション改善・リテンション改善が報告されています。
研修と比較したとき、コーチングは行動変容の持続性において優れているとされています。
その理由は構造的です。
研修は外から知識を与えます。
コーチングは内側から答えを引き出します。
「なぜこの仕事をするのか」
「自分はどう貢献したいのか」
「この組織で何を成し遂げたいのか」
これらの問いに自分の言葉で答えられる人は、
外発的なインセンティブに頼らずに動き続けます。
それが、リテンションの本質です。
エグゼクティブから始めることが最短ルート
組織にコーチングを導入する場合、どこから始めるかが重要です。
社員全員に研修を行う前に、
まずエグゼクティブや経営層がコーチングを受けることを推奨します。
リーダー自身が
「自分たちはなぜ存在するのか」
「どこへ向かうのか」
を言語化できていない状態では、
どれだけ社員に研修を積んでも、組織に一貫性は生まれません。
エグゼクティブコーチングは、組織全体の方向性を整えるための最初の投資です。
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Nao Suzuki
エグゼクティブ&ライフコーチ | Core Journey
オランダ・アムステルダム在住
ICF認定コーチ


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