オランダ移住3年目の挑戦。国際認定コーチ(ACC)試験合格記と、私が「正解のない問い」に向き合う理由

オランダの冬は、長く、暗い。
2026年1月下旬、凍てつく空気を窓越しに感じながら、
PCの前で一つの大きな区切りを迎えようとしていました。
国際コーチング連盟(ICF)の認定資格「ACC(Associated Certified Coach)」の試験日です。

オランダに移住して、日本の方を相手にコーチングを始めて4年あまり。
現場での経験は積み上げてきましたが、
あえて今、世界基準の「物差し」に自分を照らし合わせる挑戦を選びました。

今回は、決してスマートとは言えなかった私の受験対策と、
当日のハプニング、そして試験を通じて見えてきた
「これからのコーチングに求められる力」について綴ります。

1. 「世界標準」への最短ルート:効率的すぎる試験対策

正直に言います。
試験直前、私は圧倒的に時間が足りませんでした。
一般的な受験対策を網羅する余裕はなく、
絞り込んだのはたった2つのことだけです。

  1. ICFの模擬試験(10問)を2回解く
  2. 「コア・コンピテンシー」を毎日10分読み込む

これを試験の1週間前からスタートしました。

今の時代、学習の仕方はいくらでもあります。
私も最初はAI(ChatGPT)に相談し、
コア・コンピテンシーに基づいた模擬問題を作ってもらいました。

しかし、ここで違和感に気づきます。
AIが作る選択肢はどこか言葉尻にパターンがあり、
本質的な「コーチとしての判断」を問うには少し物足りなかったのです。

そこで「問題集」を解くのをやめました。
ICFが定義する「コア・コンピテンシー(核となる能力)」という
いわばコーチングの聖書を徹底的に理解することに全振りしたのです。

2. コーチングの歴史とICFが守り続けているもの

ここで少し、コーチングの背景に触れておきます。
コーチングがビジネスの世界で注目され始めたのは1980年代。
その後ICF(国際コーチング連盟)が設立され、
コーチングは「単なる対話」から「倫理観とスキルを備えた専門職」へと進化しました。

現在、
世界中で「コーチ」を名乗る人は増え続けています。
しかしコーチングには国家資格が存在しません。
誰でも名乗れてしまう世界だからこそ、
ICFは厳しい倫理規定と、今回私が挑んだような評価基準を設けています。

最新のICF基準(2019年改訂)では、特に「コーチング・マインドセット」が
非常に重視されています。
これは、コーチがスキルを持っているだけでなく、
常に学び続け、自分自身を整え、オープンで好奇心を持ち続けているか?
という「あり方」を問うものです。

私はこの「マインドセット」を自分に叩き込むことが、
試験合格への、そしてプロとしての唯一の道だと思ってました。

3. 試験当日の大誤算:オンライン受験の盲点

試験当日。私は自宅からオンラインで受験しました。
今の試験は非常に厳格で、PCのカメラで部屋を360度映し、不正がないかチェックされます。チェックインから試験開始まで30分以上の待機時間。この「待ち」が、思わぬ事態を引き起こしました。

試験は前半55分、10分の休憩、後半55分という長丁場。
順調に進んでいた前半20分過ぎ、私は戦慄しました。

(……お手洗いに行きたい)

待機時間が長すぎたのか、緊張からか、後半戦まで持ちそうにありません。しかし、試験中は席を立つことが厳禁。頭の中では「正解の選択肢」と「残り時間」と「生理現象」が激しく火花を散らしていました。

結局、見直し問題を猛スピードでチェックし、終了時間を待たずに前半を切り上げてトイレへダッシュ!……なんとかセーフでした。

後半戦は、水分補給を一切断ち切り(笑)、無事に完走。終了ボタンを押した数分後には、メールで「合格」の通知が届いていました。そのあっけないほどの速さに、深い安堵とともに、「あぁ、これでやっとスタートラインに立てた」という静かな高揚感が湧いてきました。

4. 「暗記型」ではなく「思考型」の試験が教えてくれたこと

ACCの試験を終えて感じたのは、これが「知識」を問う試験ではなく、圧倒的に「思考」と「判断」を問う試験だということです。

試験問題の中には、どれも正解に見える選択肢や、逆にどれも微妙に感じる選択肢があります。そこに、一律の「解説」は存在しません。大学受験のような「正解と解説」がないことに、最初は不満も感じました。

しかし、それこそがコーチングの本質なのです。
セッションの現場に、あらかじめ用意された正解はありません。目の前のクライアントに対して、

  • 今の関わりは倫理的に正しいか?
  • コーチとしてのパートナーシップを築けているか?
  • 自分の解釈を押し付けていないか?

これらを常に問い続ける「内省の力」こそが、国際基準で求められている力なのだと痛感しました。

5. オランダの片隅で、コーチとして生きる覚悟

「コーチです」と言えば、今日から誰でもコーチになれる。
だからこそ、私は国際的な団体が保証する「倫理観」と「関わりの質」を背負っていたい。今回のACC合格は、私にとって単なるキャリアアップではなく、縁あって出会うクライアントの方々に対する「誠実さの証明」です。

オランダに移住して3年。
言葉も文化も違う土地で、時に孤独を感じ、時に自分の無力さに打ちひしがれながらも、私はコーチングという対話の力を信じてやってきました。

大人が試験を受けるというのは、なかなかに刺激的で、しんどいものです。
でも、そのプロセスを通じて、自分のセッションを振り返り、学び直す時間は、何にも代えがたいギフトでした。

これからも、この国際基準のバッジを胸に、でも心はどこまでも等身大のまま。
「挑戦」を続ける皆さんの、一番の理解者であり、伴走者であり続けたいと思います。

暗記型ではなく、正解のない問いを共に考え続ける、そんな「思考型」の人生を、これからも皆さんと一緒に歩んでいけたら嬉しいです。

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