——ICFオランダ支部インタービジョン、参加して気づいたこと
昨日、ICFオランダ支部(ICF Netherlands)の20周年記念プログラムの一環として開催された、インタービジョンセッションに参加しました。
私が持ち込んだのは、うまくいった話ではありませんでした。コーチとして迷ったケース、自分のアプローチに自信が持てなかった話です。
「プロとしてこういう話を持ち込んでいいのか」という迷いがありました。
でも参加して良かったと今では本当に思っています。今日はその話をシェアしたいと思います。
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インタービジョンとは何か
インタービジョンは、同じ立場のコーチ同士がピアとして集まり、日々のセッションで感じた「詰まり」や疑問を持ち寄る場です。
「専門家が教える」のではなく、「一緒に問いの中に入る」感覚に近い。
ICFのインタービジョンでは、以下がルールとして共有されていました。
– 共感と好奇心を持って聞く
– 評価しない
– ポジティブな意図を持って、公平に関わる
参加者は各自、「迷ったケース」「感情が動いた場面」「倫理的に悩んだ状況」など、日々のコーチングの中で引っかかっていたことを一つ持ち寄ります。それを全員で、評価なく、ただ共に見ていく。
「結果よりプロセスが大事」を身体で理解した
最近、コーチングの世界で「結果よりプロセスが大事」という言葉をよく聞きます。
インタービジョンを体験してその意味がよくわかります。
一番印象に残ったり、学びが大きいのは成功した話ではなく、
「迷った話」「わからなかった話」「感情が揺れた話」の方がずっと豊かで自分に置き換えて自分事にできます。
これはコーチとしてだけでなく個人的にも当てはまります。
成長とは「完璧な状態に近づくこと」ではなく「問いの中に居続けること」なのかもしれない。そう思えた時間でもありました。
「ジャッジメントがない」という安心感
インタービジョンで驚いたのは、「ジャッジメントがない」というだけでこんなにも安心して話せるものなのかということでした。
仕事をしている最中には「最善を尽くす」という多少の緊張感を帯びている人も多いと思います。
それは決して悪ではないけれど、常に緊張し続けるのは身体のコリと同じように思考も固くなっていきます。
インタービジョンの場ではその緊張が必要ありませんでした。
普段は言えないことを言葉にできた。
自分の迷いや経験を言葉にして渡すことでものすごく安心感と一体感を得られました。
シェアした側も、受け取った側も、両方が変容するのが感じられました。
これは、私がクライアントに提供したいと思っていることと同じです。
「答えを出す場ではなく、問いの中に共にいる場」。
コーチ自身がその体験の側に立つことの価値を、改めて知りました。
文化の眼鏡に気づいた
もう一つ、個人的に大きな学びがありました。
ディスカッションの中でヨーロッパのコーチたちと私のアプローチの間に、
微妙だけれど明確な違いがあることに気づきました。
ヨーロッパのコーチは「明示的なコミュニケーション」を前提として動きます。
クライアントが感じていることを察したとき、すぐに「今感じていることを言葉にしてもらえますか?」と確認します。暗黙を明示化する。
日本のコーチングには「空気を読む」という独自の知性があります。
言葉の隙間や沈黙にも意味があると信じてコミュニケーションを取ります。
どちらが優れているわけではありません。
でも自分がどの「文化的な眼鏡」をかけているかを意識しないと、クライアントの文脈から離れた関わりをしてしまうことがあります。
私自身、まだその眼鏡を磨いている途中です。
そしてその学びで気付いたこともこの場でシェアできたことも大きな変化でした。
コーチが学び続けるということ
セッションが終わったあと、「答え」よりも「問い」を多く持ち帰りました。
それがとても心地よかったし実りあるワークショップだったなと思います。
コーチとして成長し続けるためには、自分自身も内省される側に立つことが必要です。「まだ迷っていていい」「まだわからなくていい」と問いの中にいることが、成長のプロセスそのものなのだと思います。
コーチの方で、インタービジョンやスーパービジョンをまだ体験していない方がいれば、ぜひ一度試してみてください。
あなたが持ち込む「詰まり」は、きっと誰かの学びになります。
そしてあなた自身も、言葉にすることで何かが動き始めます。
学びに終わりはないですね、これからも謙虚に学びを続けていきたいと思います。
【なおからのお知らせ】
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Nao Suzuki
オランダ在住のコーチ・ファシリテーター。ICFメンバー。


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